dreamland.11
連れ立って駅前の通りを歩いていると、やけに人々から声を掛けられた。
言われたように気にしないようにしていたものの、声を掛けてくる人のほとんどが女性である事にはすぐに気付いた。
華憐が居心地の悪くなる視線を蒼に向けながら、女性達は話し掛けてくる。
「仕事は終わったの?」
「その娘誰なのよ、蒼」
「何処に行くの」
蒼はその全てに答えて、にこやかに流す。
「悪いな、今は急いでるんだ」
「……人気者なんですね」
今ではほとんど蒼の陰に隠れるようにしながら、華憐が口を開いた。
「ああ。まあ、そうですね」
蒼は否定はせずにあっさりと認めた。
「俺は世界一の美女と結婚するって決めてるんで、その為にはある程度顔が広くないと」
「……はぁ、結婚ですか」
大真面目に語られる内容に付いて行けずに、華憐が曖昧に相槌を打つ。
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Reservoir Amulet