solitaryfight.16


ふと窓の外を見ると、大きな月が空に浮かんでいるのが目に映った。

優しく哀しい光が窓から射し込んでいる。

こんな綺麗な月夜に死ぬのも悪くない。

そう思って、一人美しい月に向かってグラスを掲げる。

どうかこの先、国民に平安がありますように。

そして叶うなら、理由は分からないけれどこんな事になる原因となった人の上にも。

恨みなどしないから、どうか平安がありますよう。

この思いが届くなら、此処で果てる自分の代わりに生きる人々の上に幸福があるように。

自分は知っている全てを隠して笑って死ぬから。

悪い事は全部引き受けるから、幸福になって。

どうか気付いて、気付いて。

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