dreamland.17
大きな瞳が窓から射し込む月光を受けて青く輝いた。
「あの日、私は毒を飲んで死のうとしました。それが国の為に私が出来る最善の事だと思ったからです」
華憐は真っ直ぐに蒼を見詰めて続ける。
「しかし飲もうとした時、貴方に止められたんです。今のように私の腕を掴んで連れ出してくれました」
その淡く輝く瞳を見ていると、蒼は不意に思い出した。
床に落ちて割れたグラス、咄嗟に掴んだ細い腕、驚いたように自分を見詰める大きな瞳。
城から出て、国を捨てて行ける場所。
話でしか聞いた事の無い世界。
もう一つの世界。
夢から醒めたように、蒼は思い出していた。
今まで知っていたものとは全く違う、自分の人生を。
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Reservoir Amulet