preciousjewel.06


そう考えている間にも、華憐の話は続いた。

「蒼の場合はちょっと特殊で、魔力を使い果たして記憶を失ってしまった時に、向こうでの存在を無くしてしまったから」

「そうなのか?」

「自分一人じゃなく、私まで連れて行ったからね。違う世界での存在は、王家の魔力により保たれている。それを無意識に使わないといけなかった位、負担が掛かったんだよ。だから私は元々あったものを基にして新しく創り直した存在を貴方の中に入れたの」

蒼は静かに語る少女の方を見た。

「じゃあ、今も華憐一人でこんな大勢の人間の存在を支えてるのか」

「そうだね。夢の世界を守るのは、王家の者の大切な役目なの。いつか私が死んでも、この魔力は存在を保つ事に使われるんだよ」

そして、いつか新たな王が立つまで。

国の為に民の為に在り続ける。

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