dreamland.19


時が経つと共に鮮明になる夢は、失った記憶の欠片。

魔力が少しずつ回復を始めた証。

「俺の力は大分戻ったが、それでもまた世界を渡れる程じゃないぞ」

「私がやります。始まりは私なのですから」

華憐の強い瞳を見つめて、蒼が尋ねる。

「あんたは戻ってどうするんだ?」

「今、国は滅亡の危機にあります。私がいなくなってから更に荒れた事でしょう。民の為に国を再興します。それが私に出来るせめてもの……王家の生き残りである私に出来るせめてもの務めです」

華憐は目を伏せて続けた。

「でもこれは私の務めであって、これ以上貴方にご迷惑をお掛けする訳には参りません。私は国に戻りますが、貴方はこれまで通りこの世界での生活を続けて行く事も出来ます」

その姿を見て、蒼の脳裏にこれまでに幾度となく見た光景が浮かんだ。

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