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ドアをノックする音がして、華憐は顔を上げた。

「まだ起きてるか?」

「蒼?うん、起きてるよ」

そう答えると、ドアが開いて蒼が入って来る。

「悪いな、こんな時間に」

「ううん、どうしたの?」

蒼はまだゲームに出た時の格好のままでベッドに座っている華憐を見て息をついた。

そして黙ったまま華憐の隣に座る。

「蒼……?」

怒ったような横顔を見上げると、蒼は髪をかき上げて口を開いた。

「何だか、あんたが泣いているような気がしたんだ」

「え?私、泣いてなんて……」

「手が、震えてる」

そう言うと、華憐の手を掴んで包み込む。

「あんたと同じように、俺だって分かるぞ。泣きたい時には笑っていても」

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Reservoir Amulet