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その言葉に、華憐は子供っぽく抱えた膝に顔をうずめた。
「蒼こそ、怪我は大丈夫なの?」
「ああ。大した傷じゃない」
「でも痛むよね。ごめんなさい」
華憐の表情は隠れて見えない。
「何であんたが謝るんだ」
溜息交じりに言ってから、もう一度繰り返す。
「何であんたが謝るんだよ」
「だって……」
蒼は華憐の流れる黒髪を見ながら、さり気無く口にする。
「ゲームの主催者の紫陽って奴、華憐の幼馴染だったんだな」
細い体が震えるのが繋いだ手から伝わり、顔を上げた華憐と目が合った。
「どうして……」
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Reservoir Amulet