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閉ざされたドアを見詰め、華憐は一人呟いた。

「……ごめんなさい、蒼。私が、必ず貴方を」

やがて遠ざかって行く蒼の足音が聞こえなくなると、その場に立ち尽くしたまま窓へと目を向ける。

月光が静かに部屋に射し込み、室内を淡く照らしている。

まるで、あの夜のように。

痛い程掴まれた腕が、静かな夢の終わりを告げた夜。

勝手に足が後に続いて、その魔力に包まれて知った。

背が伸びていて気付かなかったけれど、自分が助けると誓った人だと。

強過ぎる魔力を使えば使う程、命が短くなるのに。

それを知っているのに、どうして自分を助けようとしているのか。

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Reservoir Amulet