06
蒼が死ぬ覚悟で、この戦いに挑もうとしている事が。
蒼はわざといい加減に見せかけているけれど、本当はとても頼りになって優しい人だから。
「どうしても今言いたいの。私は貴方に、言葉しか返せないから」
華憐は少しの間躊躇ってから尋ねた。
「どうして、私なんかをいつも助けてくれるの?私は身一つで、何も持っていない。貴方に返せる物なんて無いのに」
「馬鹿だな。あんた、そんな事を気にしていたのか」
「普通は気にするよ!最初から、ずっと思ってた。ただ、言わなかっただけだよ」
蒼は眩しいものでも見るように、華憐に目を向ける。
「そんなものが要らない時だってあるだろう?あんた一人じゃ危なっかしいしな。国や民を背負って一人で戦うなんて、あんたが幾ら強くても挫けておかしくない」
- 246 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet