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『……華憐様?』

『例え王家が滅びようと、例え誰にも許されなくても、あの人は死なせません』

傷付けても裏切る事になっても、嘘を幾つ重ねても。

『これまでも、私はその為に動いて来ました。あの人が死なない為に、私に出来る事があるから』

『貴女はまさか、ご自分が犠牲になるつもりなのでは……』

『いいえ。私は今まで犠牲になった方達の命を背負って生きなくてはなりません。死ぬつもりはありません。それに、約束しましたから』

そっと微笑んで続ける。

『私を助けてくれたあの人と。生きて出来る事を探すと。ですから私はただ、自分に出来る事をしたいんです』

生きていてほしい、どうしても。

『あの人の、力になりたいんです』

『……そうですか』

少ししてから、団長も微笑を浮かべた。

『お話を伺いましょう。貴女には既に考えがあるのでしょう』

『はい』

壊させはしない、貴方だけは。

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