desolatecity.07
蒼の言葉に、華憐は一瞬思いがけない事を言われて戸惑った顔になった。
その表情は年相応に見えた。
「ほら、行くぞ。生きて出来る事を探すんだろう?」
「あ、うん」
軽く叩かれた頭を押さえながら華憐が小走りに隣に並ぶ。
そして、しばらくしてから口を開く。
「蒼、有り難う。貴方に会えて良かった」
「当然」
「でも、あの日どうして城にいたの?もう誰もいないと思ってたのに」
その質問に、蒼はにやりと笑った。
「忍び込んだんだよ。あんたの言った通り、誰もいなかったから実に楽だったぜ」
「ええ?どうしてまたそんな事を」
「ほら、ありもしない罪状が張り出されただろ。王女が多くの民をたぶらかしては殺して、死体を城に埋めてるっていう。そんなのは嘘だろうと思ったが、もし本当だったら是非とも王女様の顔を拝みたくてな」
- 28 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet