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『側にいる事が何より慰めになる、そんなささやかな幸せを何気無く教えてくれる』

少しでも支えられていたなら。

いつか黙って消える筈だった自分が側にいた事も、きっと無駄じゃない。

『時に非情になって自分を殺す事が務めと言います』

もっと自由でいいのに。

無邪気であどけない、ありのままの君で。

『……うん!有り難う』

煌めく君の笑顔が、眩しい笑顔が嬉しくて。

さり気ない言葉に、真っ直ぐな眼差しにいつも救われている自分がいた。

いつだって、優しい光を胸に灯してくれる。

『どうして私なんかをいつも助けてくれるの?』

彼女に救われていたのは自分の方だから。

もう一度会いたい。

会って伝えたい事がある。

『蒼は、見付けて。ただ一人大切な人を。そして、その人の為に今度こそ時間を、命を使って』

もう一度、君に。

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