04
「ったく、だったら何で俺にだけ黙ってたんだよ」
不平を述べた大碓に、響が冷静に返す。
「話せば全力で邪魔しただろう」
「そりゃあ、まあな。女の子を銃で撃つなんて、黙って見てられるかよ」
「邪魔をされては困ったから、黙っていたんです。彼なら必ず華憐を追い掛けて、連れ戻してくれるでしょうから」
信武は目を細めて尋ねた。
「どうしてそんな事を?」
「ただ、興味があっただけですよ。全てを壊すのではなく守る、そんな二人が歩む恋路がどんなものなのか」
「……お前のした事を許せるとは思えん」
しばらくして、阿紋が腕組みをして言った。
「だが、蒼に華憐の居場所を教えてくれた事、感謝する」
紫陽は微笑み返した後で、真剣な瞳をする。
「僕も許されるなんて思っていません。けれど今は謝るより先にする事がありますから。償いの気持ちは、行動で示します」
「何をするつもり?」
「二人が帰って来た時に備えて、国の再建の準備を」
再びの繁栄を。
再び光の下へ人々の心を。
修復の準備を。
- 295 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet