07
荷物を置いてから、華憐は蒼の部屋のドアをノックした。
「蒼?今いいかな?」
「ああ、少し待ってくれ」
返事の後、すぐにドアが開いて蒼が顔を覗かせる。
「どうした?」
「あのね、これから騎士団長殿にご挨拶しに行こうと思うんだけど、一緒に来てくれない?」
「挨拶なら、さっきしただろう?」
「うん、それはそうなんだけど……」
不思議そうな表情の蒼を見上げて言葉を探す。
「色々お世話になったからお礼を言いたいの。蒼にも側にいてほしいなって思って。駄目かな?」
「…………」
何故か蒼が目を逸らして息をついた。
「そんな言い方されたら断れる訳無いだろ。……華憐って天使かと思えば小悪魔だよな」
「え?」
よく聞き取れずに首を傾げると、蒼は笑って言う。
「いや、何でもない。とにかく、俺も一緒に行くよ」
「いいの?有り難う」
「ああ」
歩き出しながら、何となく最近気になっていた事を尋ねてみようと思い付いて口を開く。
「ねえ、蒼」
「ん?」
「どうして最近、手を繋いでくれないの?」
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Reservoir Amulet