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その視線を受けて、華憐は紫陽と紅零の瞳を真っ直ぐに見詰めて言った。

「二人は一度手に入れた国を私に返してくれた。力があるのに私に託してくれた。だから私は必ず幸せな国を二人に、皆に返すよ」

「……華憐の旅は、無駄ではなかったようですね」

しばらくして、紫陽が口を開いた。

「うん、そうだね。大切な事を沢山学んだから」

「お前なら私も信じられる」

「有り難う」

紅零に微笑を返し、華憐はテーブルについた。

「じゃあお茶にしようよ、冷めちゃうから」

「ええ、そうですね」

三人でテーブルを囲んで紅茶に口をつける。

「これは美味しいな。少し変わった味だが」

「そうでしょ?この淹れ方、蒼に教わったの。蒼ってふざけてるみたいだけど、実は色々な事を知ってるし器用なんだよ」

華憐が得意そうに言った途端、和やかだった室内の空気が凍り付いた。

「……あ、あれ?二人共、どうかしたの」

「華憐、君が僕達にそれを言うとは」

「面白い、覚悟は出来ているだろうな」

「え、ええっ!?覚悟って何の?」

出会って一緒にいて、教えてもらった事学んだ事が幾つもあるから。

胸を暖かくする経験が、確かにあるから。

強くなれる、今ならもっと。





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