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降り注ぐ花の中、華憐が蒼を見る。
「……蒼、これって」
まだ言い終わらない内に、大碓と響が近付いて来た。
「主役が来たな」
「待ちかねたぞ」
「あ、お久し振りです。大碓さん、響さん」
華憐は慌てて頭を下げ、それから戸惑うように言う。
「あの、これってまさか……」
そこで大碓が華憐の様子を見て、意味有りげな笑みを浮かべた。
「首尾良く女王様を攫って来たな、蒼」
「ああ。だから言っただろ、任せとけって」
「見事な手際だ」
「ちょ、ちょっと、何悪役みたいな会話してるの!?」
そこへ信武達が木の上から飛び降りて来た。
「ほらほら、いつまでもこんな所で立ち話してないで、ずずいと奥へ」
「皆、貴女を待っている」
「待って。あの、これってもしかしなくても……」
「ああ。俺と華憐の結婚式だ」
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Reservoir Amulet