12


降り注ぐ花の中、華憐が蒼を見る。

「……蒼、これって」

まだ言い終わらない内に、大碓と響が近付いて来た。

「主役が来たな」

「待ちかねたぞ」

「あ、お久し振りです。大碓さん、響さん」

華憐は慌てて頭を下げ、それから戸惑うように言う。

「あの、これってまさか……」

そこで大碓が華憐の様子を見て、意味有りげな笑みを浮かべた。

「首尾良く女王様を攫って来たな、蒼」

「ああ。だから言っただろ、任せとけって」

「見事な手際だ」

「ちょ、ちょっと、何悪役みたいな会話してるの!?」

そこへ信武達が木の上から飛び降りて来た。

「ほらほら、いつまでもこんな所で立ち話してないで、ずずいと奥へ」

「皆、貴女を待っている」

「待って。あの、これってもしかしなくても……」

「ああ。俺と華憐の結婚式だ」

- 352 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet