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しれっと答えた蒼に、華憐が一瞬硬直してから叫ぶ。

「ええー!?私、そんな事聞いてないよ!」

「しょうがないだろ。華憐は女王で、俺はただの騎士なんだから。身分の差は埋めようが無い。だからまあ、一時的でも攫って式を挙げちまえばこっちのもんだ、と」

「な、何て強引な!皆ちゃんと説明すれば分かってくれるのに!」

「だが、そうなると色々王家のしきたりとか儀式とかあるだろ。その上華憐のお目付役にまで説教されたりするだろ。考えただけで面倒過ぎて気絶しそうだぜ」

華憐は呆れ返ったように息をつく。

「だからって、もっと他にあるでしょう?私にも準備とか心構えとか……」

「文句言うなって。ちゃんと意志を確認しただろ?それに準備なら全部整ってるんだ。後は華憐次第だよ」

「…………」

しばらく黙って蒼の瞳を見詰め返していた華憐が、やがて潤んだ瞳で微笑む。

「有り難う、蒼。私、幸せだよ」

「ああ、俺もだ」

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