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「貴女の為に特別に仕立てられたドレスですよ」

「え、私の為に?」

「だって結婚式ですもの。この騎士団本部では昔から、花婿が花嫁を想いながらドレスをデザインして、それを女達が仕立てるんです。私も少し縫わせて頂きました」

そっとドレスの裾を広げて見せながら続ける。

「蒼さんは仰っていましたよ。あいつは俺の天使だから、ドレスは真っ白がいいって。それには私も同感です。貴女は女王で国を背負っていらっしゃるけれど、一人の女の子なんですから。だから年頃の娘らしく、もっと我が儘を言って下さいな。貴女の可愛いお願い位、蒼さんなら歓んで叶えてくれますよ」

「美野里さん……」

「私にも甘えて下さったら嬉しいです。母親だと思って」

一度は全てを失って、もう戻る事など無いと思っていたのに。

今それは余りある程満たされて。

胸が熱くなる。

「……有り難うございます」

「いえいえ。じゃあ、早速着ましょうか。蒼さんが貴女の為に考えたドレス、きっと似合うと思いますよ」

「あっ、はい。宜しくお願いします」

こんなに幸せで、いいのだろうか。

夢ではないかと思う程、幸福で。

暖かな感情が、今も果てしなく広がって大きくなって行く。





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