desolatecity.18


食事の後、二人は揃って出掛けた。

歩きながら、蒼は華憐の横顔を探るように見た。

その瞳には涙の欠片は残っておらず、あの雰囲気ももう消えていた。

今にも壊れてしまいそうな、儚さは。

「どうかしたの?」

「何でもないさ。その服、似合って良かったな」

「有り難う。どうしてサイズがぴったりなのか気になるけど」

訝しげな顔をした華憐に笑いかける。

「当たり前だろ。俺はそういう所は間違えないんだ。経験を積んでるからな」

「自慢そうに言う事かなあ?自分はもてると思い込んでいて、本当に好きになってほしい女の人に巡り会った時に振り向いてもらえなかったらどうするの?」

「思い込んでる訳じゃない。事実なんだから仕方無いだろう」

当然のように返されて、華憐は溜息をついた。

「だからって女の人達を誰彼構わずちやほやするのもどうかと思うよ。どうして蒼を好きになるのか分からないな、私は」

「それは、あんたが恋も知らない子供だからだろう」

「じゃあ私はずっと子供でいいよ。今はそんな事に構ってる場合じゃないんだから」

全く真面目な娘だ。

自ら進んで重い荷物を背負おうとするのだから。

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