fictionstory.24


華憐は素直に頷いてしばらく黙ったまま歩いていたが、やがて口を開いた。

「でもね、蒼はそう言うけど」

「うん?」

隣を歩く少女を見ると、その瞳は前を見据えていた。

「私を守る為に誰かが……傷付いたりいなくなったりするのは嫌だよ。だから私に出来る事があるなら頑張らないとって思うの」

顔立ちは幼いのに、頑ななまでに意志は強くて。

紡がれる言葉の一つ一つが、重い。

「今まで沢山の人達が王家の為に、私の為に死んで行った。だから、だからこそ、多くの犠牲の上に生きている私だから、もうこれ以上誰も傷付けたくない。その為に私に出来る全てを」

華憐は蒼を見上げて続けた。

「私は貴方にも傷付いてほしくない。蒼を巻き込んだのは私だから、最後まで側にいてほしいの。途中で私の盾になっていなくなったりしないで。その位なら、どうか自分を守って」

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