nostalgiamind.05


老人といっても、その姿はあまり年齢を感じさせない。

背中は少しも曲がっておらずにしゃんと伸びていて、その為か随分背が高く見える。

鋭い瞳とそこに宿る明るい光は蒼とよく似ている。

騎士団長の制服を纏った姿は威厳があり、怒った顔で睨んでいるのが余計見る者を威圧する。

そしてその騎士団長はつかつかと歩み寄って来ると、腰に差していた剣の柄で思い切り蒼の頭を殴った。

鈍い音と共に蒼が頭を押さえる。

「痛てて、話も聞かずいきなり殴るなよ」

蒼の文句を無視して騎士団長が怒鳴る。

「馬鹿者。遊び歩いているだけで騎士団の信頼に関わるというのに、この大変な時に半年も行方をくらますなど許される事ではないぞ。お前は王家の方々にお仕えする特権を分かっておらんのだ」

「……やっぱり問題になってたよな」

肩を落とした蒼に向かい、再びお説教は始まる。

「当たり前だ。仮にも騎士団長の跡取りともあろう者がこのような体たらくでは、騎士団全体の信用が落ちる。王家の方々に対して申し訳無いとは思わないのか、ろくでなし」

「いや、それなんだが実は……」

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