nostalgiamind.19


「もう、ドジな訳じゃないよ。今は不覚にも足を取られたけど、普段はしっかりしてるよ」

「本当か?それならいいけどな」

蒼は全く信じていない様子で軽く流すと、華憐に手を差し出した。

「え?」

「ほら、掴まれ。転んで怪我でもするんじゃないかとこっちの気が休まらないからな」

「あ、有り難う」

そのまま手を取り合って歩き出す二人に、信武と阿紋は顔を見合わせる。

長い付き合いだが、蒼がこんなに面倒見が良いとは知らなかった。

二人の間に漂う雰囲気は恋人同士のものとは違うけれど、とても暖かくて見ている方も胸が満たされる。

だから、思わず願わずにはいられない。

叶うなら、あの二人が引き裂かれる事無くずっと共にいられるようにと。

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