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何かを問い掛けるように瞳を向けられ、ライオスは低く言った。

「戦争ですよ。今この世界は、二つの勢力に分かれて争っています。貴女が眠りについたすぐ後に始まってからこれまでずっと、争いは続いています」

「……!」

短い説明で、全てを理解出来た訳では無いだろう。

それでも、アウローラの瞳には影が走った。

初めて城の外の光景を目にした時にも見せた表情で、じっとライオスを見上げる。

話さない彼女が何を思っていたのか、正確には分からない。

この時、大きな瞳を見返す事が出来なかったから尚更だ。

そうしてしまったら、鏡面のように自身の心を映し出されそうで。

声に出さずに問い掛けられても、答える言葉を持たないから。

どうして貴方がそんな顔をしているの、と。

いつもの微笑みを作れない自分を見られたくなくて。

目を逸らすしか出来ない従者を、アウローラは何を思って見詰めていたのだろう。

彼女は、いつもこの世界をどんな風に見詰めているのだろう。

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