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「争うのは簡単なんです。人は二人集まれば幾らでも争える。ではこのまま、最後の一人になるまで戦い続けるつもりなのか。自らを滅ぼし尽くすつもりなのか」

止めるのは難しい。

もうずっと続いて来た流れを、止めるのは難しい。

けれども、このまま続けて行った先に果たして何が待つだろうか。

少し立ち止まって考えてみれば、答えは明白なのに。

戦により実りの失われた大地。

殺し合いの為に発達する技術。

血で血を洗う果てなき争い。

この先生まれて来る子供達に、どんな未来を語るのか。

光など見えない世界か。

そんな様を、誇りを持って語れるのか。

「私は無力です。一人でこんな事を言っても相手にはされない。戦争を終わらせる事も出来ない。けれど、それでも、まだ平和を願う人がいるのならば諦めたくはない」

人を殺したくないと、自ら汚名を残す事を選んだあの青年のように。

『平和な世界に、生まれたかった……』

そう呟いて死んで行く人が、これまでもこの先もいるのなら。

その魂の叫びを、決して無駄にしたくはないから。

「諦められないんです、どうしても」

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