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危険は、感じていた。
戦場へ近付く程に、向こうの勢力へ近付く程に、危険は増して行くと。
かと言って、引き返しては意味が無い。
何とか無事に、海峡を越えられれば良いのだが。
そう思いながら、海に面する港街に到着した。
勢力間の移動をするなら、海を渡るしか無い。
今の戦場は丁度、二つの大陸の中心に位置する島だ。
毎日のように兵が船に乗り込んでは、戦いへと出て行く。
そして、入れ替わりに傷を負った者が何人も運び込まれる。
治療をする人手も足りずに道にまで溢れる怪我を負った人々。
積み上げられた武器。
雑然とした港街の様子に、アウローラは動揺を隠せないようだった。
此処にはもう、人の生活など無い。
朝に起きて働き、夜に帰って家族と語らう。
そんな日々の暮らしなど、完全に無くなってしまった。
全てが、戦争に支配されている。
安らぎも歓びも、今ではもう遠い。
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Reservoir Amulet2