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その時、ライオスの耳に隣の椅子に座る軍人らしい客と店主との会話が飛び込んで来た。
「へえー、そんな話があるのかい?」
「ああ、そうだよ。隣の国から伝わって来たと言うけどね」
グラスを磨きながら店主が頷くと、客は笑って頭をかいた。
「まあ、このご時世だ。わざわざ隣の国までお姫様を起こしに行く物好きはいないよなあ。魔法で百年眠ってるなんて、本当とは思えないし」
「魔法で百年眠っている姫、ですか?」
ライオスは自分でも気付かない内に口を開いていた。
二人が驚いた顔を向け、それから客の方が興味深そうな顔で訊いて来た。
「聞きたいのかい?兄ちゃん、まさか自分が姫を起こす王子だなんて言うつもりか?」
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Reservoir Amulet2