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こうなっては仕方が無い。

力ずくでも押し通る。

「ローラ、下がっていて下さい」

ライオスが腰に帯びていた剣を抜くと、アウローラは息を飲んだ。

冴えた銀色の輝きは、薄暗い路地に射し込む光を返して目を奪わせる。

それを見て、追って来た男達も武器を手に身構えた。

ひりついた空気が張り詰め、全ての音が消える。

その瞬間、突然睨み合う両者の間に割り込んだ者がいた。

ふわりとなびく長い髪、深い蒼玉の瞳。

両手を大きく広げたアウローラは、追っ手を庇うようにライオスの方を向いている。

そして何かを訴え掛ける表情で、何度も首を振る。

何を訴えたいのかは、彼女を見れば明らかだった。

貴方は人を傷付けてはいけない。

その声は耳ではなく、心に直接響く。

だから、無視は出来ない。

させてはくれない。

澄んだ魂は鏡のように、見る者を映し出すから。

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Reservoir Amulet2