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突然現れた青年は、頭を垂れて迎えた男達に向かって口を開く。

「此処は俺に任せろ。お前達は去れ。脱走者を捕らえた褒美は後でくれてやる」

「はっ」

素直に頷いた男達がぞろぞろと路地を出て行くのを見届けて、青年が二人の方に視線を戻す。

そして、先程よりも少し打ち解けた口調で言った。

「……まさか連れがいるとは思わなかったぞ、ライオス」

「こちらは、貴方がこんな所にいる事に驚きましたよ」

「何処かの馬鹿な王子が脱走なんてするからだ。王からは罪人として扱うよう指示されている。悪く思うなよ」

「分かっています」

溜息をついたライオスが諦めたように返すと、その場で立ち尽くしているアウローラに向かって尋ねた。

「そちらのお嬢さんは?これからどうする」

「…………」

問われたアウローラは、両手でしっかりとライオスの服を掴む事で答えた。

「……そうか」

それ以上は何も言わず、青年はさっさと背を向ける。

「では一緒に来い。国へ戻るぞ」

一方的に言い放つと、振り返りもせずに歩き出す。

全く、相変わらずだ。

ライオスは仕方無く、その後に続いた。

手を繋いだアウローラの不思議そうな視線を受けて、苦笑気味に教える。

「彼の名はルセス。私の実の兄ですよ」

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