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兄、と聞いた瞬間にアウローラは驚きに目を見張った。

そしてライオスの手を放し、威圧感に溢れる背中を臆する事無く追い掛ける。

「何か?お嬢さん。扱いに文句があるのなら、向こうに着いた後で王に直接言う事だな」

気付いたルセスに威嚇するように言われても、気にした様子も見せない。

それどころか真剣な表情で足を止め、衣ずまいを正して礼をする。

「…………」

「私の兄と聞いたので、挨拶をしようと思ったようです」

珍しく呆気に取られた顔をしたルセスに、ライオスが説明を添えた。

それを聞き、ルセスはふっと微笑を浮かべて呟いた。

「変わったお嬢さんだ。……いや、姫君か」

「……!」

息を飲んだアウローラが、ぱたぱたと自分の格好を確かめる。

それから、ルセスに恐る恐る尋ねるような視線を向けた。

「今の礼の仕方、身のこなし。幾ら衣服を改めても、体に染み付いたものは隠し切れない。お前もそうだぞ、ライオス」

さり気無く弟に向かって言葉を付け足し、更に続ける。

「お前が気に入っただけの事はある。中々面白い姫のようだな」

「……純粋で可愛いと言って頂けませんか」

「百年眠っていたからか?」

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