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「……!」

驚いたように顔を上げたアウローラと目が合う。

深い色の瞳を至近距離から見詰めると、吸い込まれそうになる。

「すみません、無理をさせたい訳ではないんですよ。ただ、貴女が話したり歌ったりしたらどんなに素敵だろうと思っただけなんです。きっと、とても可愛い声なんでしょうね」

「…………」

アウローラは、ライオスの微笑みに微笑を返した。

そして再び胸にもたれ、安心しきった様子で体を預けて来た。

慰めを分け合うように寄り添う二人は、傷口の痛みを分け合うように鼓動を重ねる。

この船を降りたなら、旅は終わりを迎える。

それを、今ささやかに感じる安らぎへと繋げたい。

この旅で得たものを、出会いを無駄にはさせない。

眠りの姫が目覚めた時、流離いの王子もまた目覚めた。

眠っていた熱意が溢れ出す。

無力を知る故に、痛みを知る故に。

誰にも恥じる事無き信念と、臆する事無き意志が。

目覚めと共に、燃え上がる。

それは、黄昏と暁への祈願。





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