06
城の外の光景を見た彼女は、私のせいと自分を責めた。
大戦争の始まりの理由に、自分が関わっているのも知っていた。
どれだけ苦しんでいたのだろう。
どれだけ、無力な自分を責めただろう。
だからこそ、傷付いた人を放ってはおけなかったのだ。
自分が苦しんでいるから、痛みを知っているから。
他の人の苦しみや痛みに敏感になって、見過ごせないのだ。
消えない傷がいつまでも残っていると分かるから、何回も囁こう。
大きな力なんていらないのだと。
一人一人、誰でも皆が。
ただ懸命に生きている。
ただ、そこにいてくれる。
それだけで、世界に希望は生まれている。
だから、貴女は貴女のままで良いのだと。
微笑んで此処にいてくれて有り難うと。
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Reservoir Amulet2