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暫し寝顔を見詰め、そっと手を伸ばして髪に触れる。
アウローラの姿は、やはりあの時とは違う。
陶器のような肌、人形のような面立ち。
それらを残しながらも、随分大人びている。
子供のまま時を止めていた姫は旅を経て、大人へと成長を遂げた。
痛みを知らない傷付かない清さではなく、全てを知っても諦めない清さへ。
その成長を側で見れたのは、本当に幸いだ。
そう思いながら、静かに身を屈める。
眠る姫の前髪を払い、そっと額に口付けを落とす。
その瞬間、アウローラが不意に身じろぎをして目を開けた。
「ああ、目が覚めましたか?ローラ」
吐息が掛かる程に間近で見る蒼玉の瞳は、宝石よりも綺麗だ。
アウローラはまだ夢から覚め切らない様子で、ぼんやりと見詰め返していた。
しかし、急に状況に気付いたように息を飲む。
「……っ」
頬が見る間に紅潮し、自分の口を両手で覆う。
「ローラ?どうしました」
思いがけない反応に、ライオスは波打つ髪に触れたまま尋ねる。
これ位近付く事は、旅をしている間には何度もあった。
野宿の寒い夜など、二人抱き合うようにして眠ったりもしたのに。
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Reservoir Amulet2