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「えっ!?緋岐くん!?いや……っていうか私が迷惑かけっ放しなだけというか。私のことはいいのよ!別にっ!それより輝夜ちゃんは……飛龍さんにいわないの?」

問われた輝夜は目を見張って答える。

「言う?何を?自分を大事にしないと駄目って?それなら、もう言ってるわ。それも、何度も」

「あのね、きっと飛龍さんに必要なのは『自分よりも大切な人』なのよ。『自分の為に自分を大切に』っていうことが駄目なの。きっとね、『誰かの為』なら『自分を大切』にしてくれると思うわ。……例えば、好きな子が待ってるって知ったら、きっと」

「好きな子……。無理だと思うわ。飛龍ったら、極度の女嫌いなの。側にいるのは私位よ」

どうも反応がずれている輝夜に、紗貴はゆっくりと語り掛ける。

「じゃあ、輝夜ちゃんの気持ちは?何でそんなに心配なのか、考えたことある?……そうね、大義名分はおいといて……。例えば赤羽さんが飛龍さんと同じ立場でも、こんなに心配するのかな?」

「赤羽が?」

しばらく考え込んだ輝夜は、ふと顔を上げた。

「そういえば、何だかさっきから騒がしくない?」

男湯の方が何やら騒がしい。

赤羽と名を叫ぶ声も聞こえて来る。

「あらま、ホント……。何か盛り上がってるわねー。楽しそうで何より……。って、ん?足音が近付いて……?」





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