02
「あいつは人の事ばかりに泣くからな。せいぜい気を付けるとしようか」
相変わらず飄々と答える飛龍に、紗貴はもどかしげに続ける。
「そこまで判ってるなら!もっと自分を大切にして下さいね?飛龍さんに何かあって泣くのは……多分一番悲しむのは、輝夜ちゃんなんですから」
「……そうだな。助言、感謝しよう」
「助言じゃなくて、忠告ですよ。輝夜ちゃん泣かすようなことしたら、私がまた右ストレートをお見舞いしてあげますから」
満面の笑みで物騒な事を言われ、飛龍は苦笑しながら緋岐の方を見た。
「…………」
何も言わないがこちらを気にしている様子の緋岐に、思わず笑みが深くなる。
「分かった分かった。だからお前は、お前を案ずる者の元へ行ってやれ。先程から、俺が殺意の込もった目を向けられているのだ」
「……はい?一体何を言って……」
「飛龍さん!別に、俺はっ……」
慌てて否定しようとした緋岐に、飛龍はふっと笑んで告げる。
「気にするな。気持ちは……まあ分からんでもないからな」
「……え?それって」
その時、輝夜が少し離れた所から声を掛けた。
「何してるのー?そろそろ行かないと」
- 17 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2