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「あいつは人の事ばかりに泣くからな。せいぜい気を付けるとしようか」

相変わらず飄々と答える飛龍に、紗貴はもどかしげに続ける。

「そこまで判ってるなら!もっと自分を大切にして下さいね?飛龍さんに何かあって泣くのは……多分一番悲しむのは、輝夜ちゃんなんですから」

「……そうだな。助言、感謝しよう」

「助言じゃなくて、忠告ですよ。輝夜ちゃん泣かすようなことしたら、私がまた右ストレートをお見舞いしてあげますから」

満面の笑みで物騒な事を言われ、飛龍は苦笑しながら緋岐の方を見た。

「…………」

何も言わないがこちらを気にしている様子の緋岐に、思わず笑みが深くなる。

「分かった分かった。だからお前は、お前を案ずる者の元へ行ってやれ。先程から、俺が殺意の込もった目を向けられているのだ」

「……はい?一体何を言って……」

「飛龍さん!別に、俺はっ……」

慌てて否定しようとした緋岐に、飛龍はふっと笑んで告げる。

「気にするな。気持ちは……まあ分からんでもないからな」

「……え?それって」

その時、輝夜が少し離れた所から声を掛けた。

「何してるのー?そろそろ行かないと」

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