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目が覚めて最初に見た、穏やかな微笑。

『良かった……!気が付いたんですね』

耳に触れる優しい声。

「名前が同じだけじゃなくて、あんたは似てるんだ。此処に来る前に僕が一緒にいた神無に。姿も声も、全てが似てる」

不意に哀しくなる程に。

けれど、もう。

「最初は重ねてた。あんたを守るって言いながら、心ではずっと守れなかった神無に話してた。だけど、それは良くない。あんたはあんただし、誰かの代わりなんて嫌な筈だ。だから、ちゃんとあんたを守るよ。これからは、ちゃんと」

忘れる訳じゃない。

けれどもう、向けられた優しさを返せないまま。

後で悔やんだりはしたくないから。

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