06


研究所の中が慌ただしくなったのは、夜が更けてからだった。

見回りに行っていた者からの応援要請が入ったのだ。

精鋭として集められたのは、氷月と神無、そして勇とひかりだった。

四人は急いで準備を済ませ、外へと飛び出した。

「場所は?」

「もう少し先」

車の運転席でハンドルを握る勇と、助手席のひかりが短く会話を交わす。

後部座席に座った氷月が隣を見ると、神無は緊張した面持ちで外を見詰めていた。

影魂の気配を感じ取れる彼女は、何か気付いたらすぐに言うように指示されている。

そしてそれは、氷月も同様だ。

感覚を研ぎ澄まして窓の外に目を向けた時、ぞわりと寒気を感じた。

直接魂に触れられるような異様さ。

間違い無い、これは。

「……っ」

同時にそれを感じたらしい神無が息を飲む。

二人の様子の変化に気付いた勇がアクセルを踏み込む。

「近いな。飛ばすぞ」

スピードを上げた車の中、収まらない寒気に思わず体を震わせる。

今までよりももっと強く深く響いて来るようだ。

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Reservoir Amulet2