15
翼の微笑を思い出しながら鳥居をくぐった時、社の中から白い千早と赤い袴を身に付けた女性が現れた。
氷月を見ると、笑顔を浮かべて頭を下げる。
「こんにちは、氷月さん」
「……相変わらず、計ったみたいなタイミングで現れるんだね」
「たまたまです。随分こちらに慣れたご様子で何よりです」
「まあね」
何となく探り合うような会話になるのは何故だろう。
翼は微笑んだまま、真っ直ぐに見詰めて来た。
「今日はお一人なんですね。一体何の御用です?」
「あんたなら、多分予想はついてると思うけど」
嫌味っぽくそう言っても、巫女は全く動じる様子を見せない。
- 118 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2