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翼の微笑を思い出しながら鳥居をくぐった時、社の中から白い千早と赤い袴を身に付けた女性が現れた。

氷月を見ると、笑顔を浮かべて頭を下げる。

「こんにちは、氷月さん」

「……相変わらず、計ったみたいなタイミングで現れるんだね」

「たまたまです。随分こちらに慣れたご様子で何よりです」

「まあね」

何となく探り合うような会話になるのは何故だろう。

翼は微笑んだまま、真っ直ぐに見詰めて来た。

「今日はお一人なんですね。一体何の御用です?」

「あんたなら、多分予想はついてると思うけど」

嫌味っぽくそう言っても、巫女は全く動じる様子を見せない。

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