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守られていたのか。

気付かない内に、知らないところで。

沢山の暖かな人達に守られて、此処にいるのか。

「あれ、神無ちゃん?」

研究施設に入ると、白衣を着たひかりに声を掛けられた。

「どうした、何か妙に難しい顔してるぞ」

近付いて来た勇も、心配そうに言う。

守られているのか。

この人達にも。

「……資料を、見せて頂きたくて」

それだけで、二人はどの資料か察したようだった。

「許可は貰って来ました」

鏑から受け取った書類を取り出して差し出す。

手にした勇は書面に目を落としてから、溜息混じりに口を開いた。

「鏑さんが許可したか。なら、俺達が止める理由も無いな」

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Reservoir Amulet2