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しばらく目を見張った神無は、嬉しそうに両手を合わせる。

「親切なんて、そんな……。有り難うございます」

「いや、褒めてる訳じゃないし」

「あ、はい。人として、もっと成長出来るように頑張ります」

反応が予想と違い過ぎていて、会話が成り立たない。

こんなところまで、哀しくなる位に似ている。

「私が親切なのかは分かりませんけど」

神無がふと真剣な顔をして続けた。

「親切にするのに、理由なんてありませんよ。誰かを助けて助けられて、そうして生きて行くものでしょう?」

そんな優しい生き方なんて知らない。

それなのに、彼女が語るとそう思えて来る。

こんなところまで、哀しい程に。

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