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これは分身か分離か。

分からないけれど、頭領その人でない事は確かだ。

感じる気が、遥かに少ない。

しかしこれは、間違い無くあの人だ。

あの人そのものだ。

これまで他の影魂の後ろに隠れていた存在が、とうとう表に現れた。

『朱月か。よもやこのような地で見【まみ】える事になろうとは』

「……っ!」

耳ではなく、心に直接響いて来る声。

自分にとって忌まわしい名前を呼ばれ、思わず息を飲む。

こうも明確に意志を伝えられるのは、力が強いからか。

『我の放った手を潰していたのはお前か。身の程知らずな事を。愚かにも逃げ出したお前ならば分かるだろう。我には敵うまい、と』

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