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まだ目覚めない神無をベッドに寝かせ、毛布を掛ける。
佇んだままでその寝顔を見ていると、隣に立つ鏑が大きく息を吐いた。
「神無が……思い出したか」
黙って目を向けた氷月に、鏑は何処か寂しそうな微笑を浮かべる。
「とにかく、しばらく寝かせといてやろう。最近、夜もろくに休んでないみたいだったしな。場所、変えようぜ」
「分かった」
小さな声で言葉を交わし、なるべく音を立てないように神無の部屋を出る。
その二つ隣の部屋、鏑の自室に入って腰を下ろす。
「もう分かってるかもしれないが」
前置きをしてから、鏑は語り出した。
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Reservoir Amulet2