03


訝しげな顔をする鏑に対して、氷月も眉を寄せて答える。

「何て言うか、しっくり来ない。あの頭領が寿命とか事故であっさり死ぬなんて……想像出来ない」

「だが、殺されたっていうのも納得出来ないって顔だな」

「あの人に敵う奴がいるなんて思えない。上手く説明出来ないけど、頭領が死んだっていう場面は思い浮かばない。それこそ、永遠に生きてそうな人だったんだ」

鏑はしばらく考え込んでいたが、やがて氷月の方を見た。

「お前の話を聞いてると思うんだが、その頭領とやらは凄まじい奴だったんだな」

「……怖い人だよ」

短く告げると、鏑が言葉を探すように沈黙した。

それから、ゆっくりと話し出す。

「お前、言ってたな。盗賊団と一緒に行動していたと。頭領とは、いつ会ったんだ?」

「僕が子供の頃。拾われたんだ。それまでも血を浴びて生きていたから、その腕を見込まれたんだろうね」

「……そうか。じゃあ、お前はそいつのことを、側で見ていた訳だよな」

「うん。まあ、そうだけど」

鏑は厳しい顔をして、腰に手を当てた。

「単刀直入に訊く。勝てると思うか?」

- 163 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2