05


どんな夢を見ているのだろう。

神無の部屋のベッドの側に腰を下ろし、ひかりはしっかりと手を握っていた。

時折苦しそうな声を上げ涙を流す彼女は、きっと悲しい夢を見ている。

何も出来ないのをもどかしく思いながら、ただその手を握り締める。

こうして寝顔を見ていると、神無が此処へ来たばかりの頃に戻ったようだ。

先日資料を見せてほしいと言われた時、失われていた過去が思い出されつつあると悟った。

記憶が戻っても、どうか笑っていてほしい。

自分に勇がいたように、神無にも。

大切な人は、すぐ側にいてくれる筈だから。

守って、守られて。

想って、想われて。

人は少しずつ、変わって行くのだから。

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