11


「てめえは氷月と神無、二人を苦しめた。大切な、俺の子供達をな!だから、この手で報いてやるよ」

氷月は思わず息を飲んだ。

子供達。

鏑は確かにそう言った。

神無と共に、こんな自分まで。

大切だと、子供だと認めてくれるのか。

不意に、胸に熱いものが迫った。

それはすぐに込み上げて来て、泣きそうになる。

『……子供か』

短いながら嘲るような言葉が、影から発せられる。

「氷月、しっかりしろ!こんな奴、怖がる事なんかねえよ」

力強い声が背中を押してくれる。

もう恐れなくて良いのだと。

かつて全てだと思っていた大きな存在を。

呪縛のような、その存在を。

断ち切る事も出来ると。

- 171 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2