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「てめえは氷月と神無、二人を苦しめた。大切な、俺の子供達をな!だから、この手で報いてやるよ」
氷月は思わず息を飲んだ。
子供達。
鏑は確かにそう言った。
神無と共に、こんな自分まで。
大切だと、子供だと認めてくれるのか。
不意に、胸に熱いものが迫った。
それはすぐに込み上げて来て、泣きそうになる。
『……子供か』
短いながら嘲るような言葉が、影から発せられる。
「氷月、しっかりしろ!こんな奴、怖がる事なんかねえよ」
力強い声が背中を押してくれる。
もう恐れなくて良いのだと。
かつて全てだと思っていた大きな存在を。
呪縛のような、その存在を。
断ち切る事も出来ると。
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Reservoir Amulet2