04


「今回の事が終わったら、あんたの贖いが終わったら、消えてもいいなんて思ってないよね?」

「…………」

どう答えるか迷うように、翼は沈黙した。

口を開くより早く、氷月は言葉を重ねる。

「冗談じゃない。あんたにも大切な人がいるんだろ。消えるなんて冗談じゃない」

叱りつけるような強さで言うと、巫女が目を見張る。

やがてその顔に、ごく自然に微笑が浮かぶ。

「貴方がそう仰るなんて。嬉しいです、本当に」

「いや、そうじゃなくて。僕が言いたいのは」

はぐらかされそうな気がして慌てて口を挟むと、翼は笑顔のまま言った。

「大丈夫ですよ、私なら」

「だけど、幾らあんたに力があるとしたって、そうとは限らないだろ」

「やるべき事をやったら、消えてもいい」

「……っ」

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