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神無も同じ事を思ったようで、その表情を引き締める。

「この道、私知ってる。私達が暮らしていた村と、一番近い街を繋ぐ道よ」

「ああ。僕も通った覚えがある」

覚悟は出来ていたが、自然と声が低くなった。

「問題は、この時がいつかだね」

「ええ。もしも今が私達が目指していた時なら、もう一度見る事になる」

時を越えるのに協力してくれた翼は、心配して何度も説明してくれた。

それを聞いた鏑も、案じるように肩を叩いてくれた。

だから、覚悟は出来ている。

「私達がやるべきなのは、過去を変える事じゃない」

「そこから繋がる、未来を変えるんだ」

決意を秘めた言葉を交わし、手を取り合って山道を進む。

既にこの世の理は歪み出している。

美しい想いより、淀んだ思念の方が強くなって。

破壊への願望へと育っているのだ。

だから、それを上書きする。

例えどんな悲劇を見て、どんな絶望に堕ちようと。

この世界は滅ぶべきではないと、信じているから。





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