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耳や首に装飾品を付けている為か、かなり大人びているように感じる娘。

その落ち着いた態度からも、恐らく氷月よりは年上だと分かる。

「……前から思っていたんだけど」

「はい?」

少ししてから話し掛けると、神無が大きな瞳を向けて来る。

「あんた、外ではあの白い羽織は着ないのか?」

「白衣の事ですか?あれは仕事着ですから。出掛ける時は着ないんです」

「ふうん」

こんな些細な疑問にも、神無はいつも丁寧に答えてくれる。

そうでなければきっと、もっと戸惑っていたに違いない。

「だけど、白が似合うね。あんた」

「えっ?そうですか?」

思いがけない言葉に、神無が瞳を瞬かせる。

「と言うか、淡い色が似合うよ。……その衣も悪くはないけど」

「……あ、有り難うございます」

まだ驚いたような娘から目を逸らし、氷月は自分の胸元に手をやった。

ポケットと呼ばれているらしいそこには、あの簪が挿してある。

これを持っていても、今更意味は無いけれど。

それでも、思いがけず訪れた穏やかな日常に紛れてしまわないように。

戒めのように、楔のように、身に付ける事にした。

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