05
頭を撫でられる。
神無の眩しい笑顔を見ると、純粋に褒めているのだろうと分かるのだが。
「……子供扱いしないでくれる?」
「あ、すみません」
急いで手を引いた神無に溜息をつき、低く呟く。
「僕は、一人じゃないよ」
「はい?」
聞き取れずに首を傾げたのには答えず、視線から逃れるように足を速める。
「何でもない。ほら、さっさと行こう」
「ま、待って下さい!」
此処で出会った神無は、あまりにも似ている。
失われた筈の存在に。
どうしても重ねてしまうのは、いけない事かもしれない。
今隣を歩いている娘にとっては、迷惑かもしれない。
それでも、こうして出会えたから。
当然のように、こんな自分の側にいてくれるから。
一人じゃないと思える。
こんな願いを抱く事など、罪深い自分には許されないかもしれない。
でも今度こそ、この微笑みを壊したくない。
守りたい。
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Reservoir Amulet2