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「氷月!」
休み無く剣を動かしながら、神無が叫ぶ。
「あそこが源だと思う!あと少しよ!」
最早視界は全て黒く染まり、頭領の姿さえ見えなくなってしまっている。
これまでに蓄積されて来た思念の濃度に息が詰まりそうだ。
これ程に、人は闇を抱けるのか。
けれど、果ての見えない無明の闇であれ。
銀の閃きが走り、一筋の光を残す。
「私が援護するから、氷月はあそこへ向かって!」
如何にささやかでも、すぐに消えてしまいそうに細くても。
暗闇に、一条の光の傷跡を見付けられたなら。
「分かった。神無も無理はするなよ」
「大丈夫。こっちは任せて」
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Reservoir Amulet2