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「最後に一つ訊こう。一度は彼岸に降り立とうとした者達に」
はっきりした口調で、傍らの氷月と神無に問い掛ける。
「この世界は美しいか?この世界は、生まれ生き抜いて行くだけの価値はあるか?」
「はい。この世界は美しいです」
しっかりと頷いた神無の手を握って、氷月も口を開く。
「希望はいつだって、何処にでもある。諦めなければいつだって、世界は美しいんだ。だから僕はまだ生きてる。生きて行くんだ、これからも」
自分の生そのもので、証明する。
過ちを繰り返し、後悔を重ねながら。
時に涙しながら。
諦めなければ、終わりだと思わなければ。
みっともなく泣き叫んでも、その先に。
いつだって世界は美しくて。
希望は思い掛けず不意に訪れるものだから。
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Reservoir Amulet2